ムツオビアルマジロ
Euphractus sexcinctus
総合評価
- 高
- 中
- 低
この動物をペットにすることには高いリスクが伴います。再検討を強く勧めます。
この動物のペット飼育には、中程度のリスクがあります。そのリスクを理解した上で飼育者としてきちんと責任を果たせるか、よく考えて判断してください。
この動物をペットにすることのリスクは低いでしょう。しかし、どのような動物であっても命を預かる重い責任があることを忘れないでください。
この動物をペットとして飼育することについて、5つの観点で評価しました。赤いアイコンは、該当するリスクが高いことを意味します。
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保全
リスク保全
リスクペット利用を目的とした野生個体の捕獲(繁殖のための捕獲や囲い込みを含む)により絶滅のおそれが高まるリスク -
飼育の合法性
リスク飼育の合法性
リスク違法な捕獲・取引(売買や譲渡譲受)や飼育など飼い主の住む国や地域の法令に抵触するリスク -
健康・公衆衛生
リスク健康・公衆衛生
リスクペット飼育により飼い主や周囲の人々が健康上の影響を受けるリスク及びペット由来の大規模感染症を引き起こすリスク -
動物福祉
リスク動物福祉
リスクペットを適切に飼育しない/できないことで動物福祉を満たせないリスク -
外来種
リスク外来種
リスクペットが野生化し、飼い主の住む地域の生態系や人の生活に悪影響を与えるリスク
アイコンにマウスを合わせると、
こちらに説明が表示されます。
こちらに説明が表示されます。
ここに注意!
- 穴を掘る習性があります。
- 人獣共通感染症であるハンセン病の原因菌を保有している可能性があります。
基本情報
- 分類
- 被甲目アルマジロ科
- 生息地
- 南米の森林やサバンナ
- 体の大きさ
- 頭胴長:平均40cm
尾長:平均25cm
体重:平均5kg - 寿命
- 野生では8~12年、飼育下では20年程。
- 食性
- 雑食性です。野生では主に果物や茎、ヤシの実などの植物を食べますが、昆虫、カエルなどの小動物や腐肉も食べます。
- 生態・特徴
- 頭から尾の先までかたいうろこ状の甲羅(鱗甲板)に覆われています。背中は可動性のある帯状の鱗甲板で構成され、その本数は種類によって異なりますが、本種は6本あることからその名がついています。地面に穴を掘るため、爪が発達しています。身を守るためボール状に丸くなる種もいますが、本種は完全に丸くなることはできません。縄張りを示すため、尾の付け根にある臭腺から独特の臭いを出します。泳ぎも得意で、空気をため込んで水に浮くことができます。
専門家からのひとこと
ムツオビアルマジロは力が強く、ドッグケージなどでは脱走する可能性があります。穴を掘る習性があるため、広いスペースや穴が掘れる飼育環境を準備する必要があります。爪が鋭く、一般家庭では動物の体や家自体を傷つけてしまうおそれがあります。また飼育環境の温度、湿度を常に一定に保つ必要があります。過度なスキンシップを避け、静かな環境を提供する必要があるため、ペットとして飼育するには難しい動物です。
千葉市動物公園 動物科学館グループ
参考情報
評価方法
ペット適性の評価は、5つのリスクの高低という観点で独自に作成した基準を用いて野生生物の保全と取引の専門家チームが、各分野の専門家の意見を得ながら実施したものです。
対象としたのは、エキゾチックペット(ペットとして取引・飼育されている犬・猫以外の動物)です。
この評価は、種/グループレベルで行っているため、個体ごとに状態が異なる点は評価に含めていません。こうした個体の状態がペット飼育に伴うリスクに影響する点は「飼い主チェック」で把握できるようにしています。
また、合法性リスクの評価基準には、生息地での密猟や密輸の可能性・深刻度は含まれていません。これらは、非常に重要な点ですが、使用できる適切な情報が不足していると判断したためです。
評価基準の作成には、各国各分野の専門家の協力を仰ぎました。今後も関連する法令の改訂や知見の蓄積に伴い、適宜基準の改訂及び再評価を行う予定です。