ミーアキャット
Suricata suricatta
総合評価
- 高
- 中
- 低
この動物をペットにすることには高いリスクが伴います。再検討を強く勧めます。
この動物のペット飼育には、中程度のリスクがあります。そのリスクを理解した上で飼育者としてきちんと責任を果たせるか、よく考えて判断してください。
この動物をペットにすることのリスクは低いでしょう。しかし、どのような動物であっても命を預かる重い責任があることを忘れないでください。
この動物をペットとして飼育することについて、5つの観点で評価しました。赤いアイコンは、該当するリスクが高いことを意味します。
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保全
リスク保全
リスクペット利用を目的とした野生個体の捕獲(繁殖のための捕獲や囲い込みを含む)により絶滅のおそれが高まるリスク -
飼育の合法性
リスク飼育の合法性
リスク違法な捕獲・取引(売買や譲渡譲受)や飼育など飼い主の住む国や地域の法令に抵触するリスク -
健康・公衆衛生
リスク健康・公衆衛生
リスクペット飼育により飼い主や周囲の人々が健康上の影響を受けるリスク及びペット由来の大規模感染症を引き起こすリスク -
動物福祉
リスク動物福祉
リスクペットを適切に飼育しない/できないことで動物福祉を満たせないリスク -
外来種
リスク外来種
リスクペットが野生化し、飼い主の住む地域の生態系や人の生活に悪影響を与えるリスク
アイコンにマウスを合わせると、
こちらに説明が表示されます。
こちらに説明が表示されます。
ここに注意!
- 鋭い爪や犬歯があるため、噛まれたり引っかかれたりするとけがを負います。
- オスは肛門腺を持ち、強い臭いを放ちます。
- 十分な運動ができる広いスペースと隠れ場所の設置が必要です。
- 穴を掘る習性があります。
- 低温・多湿に弱いので、温度・湿度の管理を適切に行う必要があります。
© Martin Harvey / WWF
基本情報
- 分類
- 食肉目マングース科
- 生息地
- アンゴラ、ボツワナ、ナミビア、南アフリカのサバンナ、低木林、草原、砂漠
- 体の大きさ
- 頭胴長:24~29㎝
尾長:19~24㎝
体重:平均720~730g
メスよりオスの方がやや大きいです。 - 寿命
- 野生では5~15年、飼育下では12~20年程。
- 食性
- 肉食性で、野生では主に昆虫を含む節足動物を食べますが、小型の爬虫類や鳥類なども食べます。水はほとんど飲まず、獲物から水分を摂取します。乾季には植物や果物を食べることもあります。
- 生態・特徴
- 昼行性で、2~50頭ほどの群れで暮らす社会性の高い動物です。餌探しや巣作りのために地面に穴を掘るほか、他の動物が使っていた巣穴を利用することもあります。群れでエサを探し、群れの採食中は1頭が見張りを行い、危険を察知すると鳴き声で仲間に知らせます。オス、メスともに肛門をこすりつけるなどしてさまざまなものに臭いをつけてマーキングします。
専門家からのひとこと
ミーアキャットは寒さに弱いため冬季はヒーターの設置が必要となります。エサは馬肉・鶏頭などを用意する必要があります。ミーアキャットは生後1歳を過ぎると犬歯が鋭くなり、噛まれる危険性があります。また野生では群れで広い所を動き回るため、ケージに閉じ込めたり、一頭で飼育するとストレスがかかり自傷行為をします。また巣穴を掘る習性があるため、家の中や家具などを鋭い爪で引っ搔いて損傷させる可能性があります。
千葉市動物公園 ミーアキャット担当
塚越美貴さん
塚越美貴さん
参考情報
評価方法
ペット適性の評価は、5つのリスクの高低という観点で独自に作成した基準を用いて野生生物の保全と取引の専門家チームが、各分野の専門家の意見を得ながら実施したものです。
対象としたのは、エキゾチックペット(ペットとして取引・飼育されている犬・猫以外の動物)です。
この評価は、種/グループレベルで行っているため、個体ごとに状態が異なる点は評価に含めていません。こうした個体の状態がペット飼育に伴うリスクに影響する点は「飼い主チェック」で把握できるようにしています。
また、合法性リスクの評価基準には、生息地での密猟や密輸の可能性・深刻度は含まれていません。これらは、非常に重要な点ですが、使用できる適切な情報が不足していると判断したためです。
評価基準の作成には、各国各分野の専門家の協力を仰ぎました。今後も関連する法令の改訂や知見の蓄積に伴い、適宜基準の改訂及び再評価を行う予定です。