シロフクロウ
Bubo scandiacus
                              
                  総合評価
- 高
 - 中
 - 低
 
                  この動物をペットにすることには高いリスクが伴います。再検討を強く勧めます。
                  
                  
                  この動物のペット飼育には、中程度のリスクがあります。そのリスクを理解した上で飼育者としてきちんと責任を果たせるか、よく考えて判断してください。
                  
                  
                  この動物をペットにすることのリスクは低いでしょう。しかし、どのような動物であっても命を預かる重い責任があることを忘れないでください。
                  
                  
                  この動物をペットとして飼育することについて、5つの観点で評価しました。赤いアイコンは、該当するリスクが高いことを意味します。
                  
                              
              - 
                  保全
リスク保全
リスクペット利用を目的とした野生個体の捕獲(繁殖のための捕獲や囲い込みを含む)により絶滅のおそれが高まるリスク - 
                  飼育の合法性
リスク飼育の合法性
リスク違法な捕獲・取引(売買や譲渡譲受)や飼育など飼い主の住む国や地域の法令に抵触するリスク - 
                  健康・公衆衛生
リスク健康・公衆衛生
リスクペット飼育により飼い主や周囲の人々が健康上の影響を受けるリスク及びペット由来の大規模感染症を引き起こすリスク - 
                  動物福祉
リスク動物福祉
リスクペットを適切に飼育しない/できないことで動物福祉を満たせないリスク - 
                  外来種
リスク外来種
リスクペットが野生化し、飼い主の住む地域の生態系や人の生活に悪影響を与えるリスク 
                 
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ここに注意!
                 
                - 人獣共通感染症である鳥インフルエンザに感染する恐れがあります。
 - 飼いきれなくなったペットを遺棄する問題が海外で発生しています。
 - 特に夏季の温度管理を適切に行う設備と停電時の備えが必須です。
 - 大型であるため、飼育には広いスペースが必要です。
 - 飼育環境によっては、爪やくちばしの定期的な手入れを行う必要があります。
 
                      © Michael Caroff
                                              基本情報
                  - 分類
 - フクロウ目フクロウ科
 - 生息地
 - 北極圏及びその周辺のツンドラ、草原、湿地
 - 体の大きさ
 - 全長:63~73cm
翼開長:平均170cm
体重:1.45~1.6kg
一般に、メスの方が大きく、体重も重い。 - 寿命
 - 野生では平均16年。飼育下では、28年生きた記録があります。
 - 食性
 - レミングとハタネズミが主なエサですが、他のネズミ類、ノウサギや鳥類も捕食します。
 - 生態・特徴
 - 昼行性ですが、白夜の季節は夜間にも活動します。通常は、単独行動です。テリトリーの広さや渡りは、獲物の量に依存します。他の個体とのコミュニケーションは、様々な鳴き声や動作によって行われます。白に褐色の斑点や縞模様がある体色です。オスは年齢を経るごとにこの模様が少なくなります。
 
専門家からのひとこと
                    
                      人気映画の影響や白くて美しい見た目から人気のフクロウです。大型のため広い飼育スペースが必要になります。握力が強く、爪も鋭いため掴まれると怪我をします。また、北極圏に生息しているため高温多湿の環境に弱く、空調管理を適切に行わないと体調を崩してしまいます。飼育下では、マウスやヒヨコなどが主な餌ですが、単一のものばかり与えていると栄養が偏り栄養失調になるおそれがあります。野生では、狩りや獲物を引きちぎって食べることで爪やくちばしが削れますが、機会の少ない飼育下では、切る必要が生じることもあります。保定や処置には専門の知識や技術が必要です。
換羽した羽毛やフケ等が多量に飛散し、ペリットを吐き出すなど飼育環境を清浄に保つことが難しい動物です。                      
                                                多摩動物公園フクロウ飼育担当                        
                    
                  参考情報
評価方法
                   ペット適性の評価は、5つのリスクの高低という観点で独自に作成した基準を用いて野生生物の保全と取引の専門家チームが、各分野の専門家の意見を得ながら実施したものです。
                   対象としたのは、エキゾチックペット(ペットとして取引・飼育されている犬・猫以外の動物)です。
                   この評価は、種/グループレベルで行っているため、個体ごとに状態が異なる点は評価に含めていません。こうした個体の状態がペット飼育に伴うリスクに影響する点は「飼い主チェック」で把握できるようにしています。
                   また、合法性リスクの評価基準には、生息地での密猟や密輸の可能性・深刻度は含まれていません。これらは、非常に重要な点ですが、使用できる適切な情報が不足していると判断したためです。
                   評価基準の作成には、各国各分野の専門家の協力を仰ぎました。今後も関連する法令の改訂や知見の蓄積に伴い、適宜基準の改訂及び再評価を行う予定です。