アカハライモリ
別名:ニホンイモリ
Cynops pyrrhogaster
Cynops pyrrhogaster
総合評価
- 高
- 中
- 低
この動物をペットにすることには高いリスクが伴います。再検討を強く勧めます。
この動物のペット飼育には、中程度のリスクがあります。そのリスクを理解した上で飼育者としてきちんと責任を果たせるか、よく考えて判断してください。
この動物をペットにすることのリスクは低いでしょう。しかし、どのような動物であっても命を預かる重い責任があることを忘れないでください。
この動物をペットとして飼育することについて、5つの観点で評価しました。赤いアイコンは、該当するリスクが高いことを意味します。
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保全
リスク保全
リスクペット利用を目的とした野生個体の捕獲(繁殖のための捕獲や囲い込みを含む)により絶滅のおそれが高まるリスク -
飼育の合法性
リスク飼育の合法性
リスク違法な捕獲・取引(売買や譲渡譲受)や飼育など飼い主の住む国や地域の法令に抵触するリスク -
健康・公衆衛生
リスク健康・公衆衛生
リスクペット飼育により飼い主や周囲の人々が健康上の影響を受けるリスク及びペット由来の大規模感染症を引き起こすリスク -
動物福祉
リスク動物福祉
リスクペットを適切に飼育しない/できないことで動物福祉を満たせないリスク -
外来種
リスク外来種
リスクペットが野生化し、飼い主の住む地域の生態系や人の生活に悪影響を与えるリスク
アイコンにマウスを合わせると、
こちらに説明が表示されます。
こちらに説明が表示されます。
ここに注意!
- 触られることがストレスになるため、極力触らないようにします。
- 皮膚から粘液や毒性物質を分泌するため、触った後は必ず手を洗いましょう。
- 飼育施設内の温度・湿度の管理を適切に行う必要があります。
- 飼育する水は適切なpH(7.2~7.4)を保ち、水道水を使用する際は必ず残留塩素を除去してから使用します。
- ツボカビ症の原因菌を保有している可能性があり、他の有尾類への感染源となるおそれがあります。
©Taichiro Oda
基本情報
- 分類
- 有尾目イモリ科
- 生息地
- 日本の本州、九州、四国とその周辺の島
- 体の大きさ
- 体長:8~13㎝
体重:3~12g - 寿命
- 野生では推定で23年程。飼育下では25年以上。40年以上生きる個体もいます。
- 食性
- 野生では主にミミズ、昆虫、オタマジャクシなどを食べます。
- 生態・特徴
- 流れのない淡水に生息し、ほとんど水中で生活しますが、陸上でも活動します。冬は陸上の落ち葉や石の下などで冬眠します。黒い背に赤と黒の斑模様の腹部という警告色を持ち、体内にはフグ毒と同じテトロドトキシンを持ちます。再生能力が高く、指や腕が切れても元どおりに生えてきます。
専門家からのひとこと
私たちの身近に生息している、日本固有の両生類です。腹部にある赤と黒の斑点模様が特徴です。孵化直後はオタマジャクシのように手足がなく、エラがあります。成長するにつれてエラ呼吸から肺呼吸になり、孵化直後とは違い、手足も生えて来て水陸両用に適した身体になります。また、この種は非常に再生能力が高く指や手足が切れてしまっても、元通りに再生させることができます。ペットとして飼育できる種ですが、皮膚にはフグと同じテトロドトキシンという毒があるため、注意が必要です。
地方独立行政法人 天王寺動物園 飼育展示課
参考情報
評価方法
ペット適性の評価は、5つのリスクの高低という観点で独自に作成した基準を用いて野生生物の保全と取引の専門家チームが、各分野の専門家の意見を得ながら実施したものです。
対象としたのは、エキゾチックペット(ペットとして取引・飼育されている犬・猫以外の動物)です。
この評価は、種/グループレベルで行っているため、個体ごとに状態が異なる点は評価に含めていません。こうした個体の状態がペット飼育に伴うリスクに影響する点は「飼い主チェック」で把握できるようにしています。
また、合法性リスクの評価基準には、生息地での密猟や密輸の可能性・深刻度は含まれていません。これらは、非常に重要な点ですが、使用できる適切な情報が不足していると判断したためです。
評価基準の作成には、各国各分野の専門家の協力を仰ぎました。今後も関連する法令の改訂や知見の蓄積に伴い、適宜基準の改訂及び再評価を行う予定です。